この題名に驚いた方は多いのではないでしょうか?
当然かもしれません。
学校の授業では、宿題で出された英文を和訳して、授業で文法的説明を受けるというのがオーソドックスだからです。
しかし私は英文法を勉強するように生徒に言うことはありません。
むしろ勉強するなと言っているくらいです。
単純に文法に興味がある、言語学的側面からの好奇心であれば構いませんが、英語の上達を目的としている場合は、下手をすればマイナスに働いてしまいます。
みなさんは日本語を身に着ける際に文法を勉強しましたか?
副詞だとか目的語だとか考えながら日本語を話していますか?
そうです、文法がわからなくても言語は問題なく使いこなせるのです。
「でも文法を勉強しなかったら試験で点が取れないのでは?」
こんな疑問をもつ方が多いかもしれませんが、逆に私から質問しましょう。
「試験で文法問題はどのくらいの割合ででてますか?」
おそらくそんなに多くはないでしょう。
例えばセンター試験であれば(もう廃止されるようですが)文法問題は20点分です。
他があっていれば9割です。
東大の英語の試験ではどうでしょう?
軽く5問出ているだけです。
東大は配点を 公開していませんが、おそらく1問1,2点です。
なので全部落としても最大10点しか失いません。
これはあくまですべて間違った場合の話です。
実際にしっかりした英語力を身につければ、文法がわからなくてもフィーリングで正解できます。
ですから、文法ができなくてもそれなりの英語力があれば合格するには十分すぎるのです。
まだ納得できない方のためにもう一つ付け加えておきましょう。
チョムスキーという言語学者がいます(MITの言語学教授)
チョムスキーの理論によれば、人間は誰しも潜在的に文法を理解しているのです。
そのため、みなさんが日本語を自由に使いこなせるのです。
「でも日本語と英語は文法が違うじゃないか」
はい。しかしそれは表面だけです。
現在日本語に適応しているだけで、少しの経験によって英語の文法にも 適応できるようになります。
調整レベルの話です 。
皆さん自身の日本語習得の経験とチョムスキーの理論 により、文法の必要性は皆無であることがわかっていただけましたでしょうか?
英語の学習に英文法は不要なのです。